2022年9月25日日曜日

【RTK-GPS ②】僕ガレ基地局、閉鎖の危機を乗り越えて・・・!

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どうも、僕らのガレージに転がる様々なネタを掬い上げています。サンドマンです。

さて今回は、はるか昔に紹介しました、僕らのガレージのRTK-GPS基地局について、その後の状況と今後の展望をレポートしていきたいと思います!
(更新できておらずごめんなさい!)

前回の記事からすでに3年以上経過していますので、まずは「RTK-GPSとは何ぞや?」というところからおさらいしていきましょう!


こちら、前回の記事に載せた図の再掲です。

私たちが日頃よく自分の位置を確認するのに使用しているGPS信号。人工衛星から受け取った情報をもとに、位置を割り出すわけですが、その誤差は数メートルあると言われています。まあおおよその用途であれば、これでも問題はないのでしょうが、例えばこれを移動ロボットの制御に使おうとすると、誤差が大きすぎて到底使い物になりません。

そこで、その誤差を小さくするために用いられる仕組みがRTK-GPSです。GPS信号を受け取ることができ、かつ自分の正確な位置がわかっている「基地局」を設けます。
①基地局はGPS信号により計算した位置と本当の位置に、どれだけの誤差があるかを計算します。
②その情報をインターネットで送信します。
③移動ロボットは、自分が受信したGPS信号を、インターネットから受け取った誤差の情報により補正し、より正確な位置を割り出します。

この仕組みにより、誤差は±1cmとも!端的にいうならば、RTK-GPSは超高精度GPSなのです!





こちらがガレージ屋上に設置した、RTK-GPS基地局のアンテナ。


以前の記事でアンテナの製作、システムの構築、そして基地局の情報を「善意の基地局」としてフリーで公開するところまでを説明しました。


その後、時が経ち・・・

ある日、基地局の状態を確認したところ・・・


基地局としての登録が解除されている・・・!


どうしてなのか。調べてみると、当時のガレージは、雨が降ると漏電によりブレーカがよく落ちていてこの記事でも紹介してます)、基地局が長きにわたりダウンしていたらしいのです。基地局として機能していない間に、登録が自動で解除されていた?疑いです・・・


私たちはその後、問題となっていた建屋の漏電を、「電気配線の引き直し」という荒技(これは別途記事あげていきます!)で解消したのち、再登録の作業に取り掛かりました。



具体的な手順は、例えば、以下のページなどで紹介されていますのでご参考にどうぞ。


改めて、位置測位用のソフトウェア「u-center」を使って、我々の基地局の位置情報を正しく求められるか確認します。すでに正常稼働している他のRTK-GPS基地局の情報をもとに、正確な位置を割り出してみます。


その後、自分の位置を配信するための設定を行ったのち・・・


「善意の基地局」として再登録!


この図を見ると、登録された位置の正確性がよく分かります!
正しい建物の位置を指しているのは当然のこと、建屋内のアンテナ設置位置をほぼ正確に指し示しているのですから!


僕らのガレージの基地局情報は、善意の基地局のWebサイトや、使用しているNtrip Caster(サーバのようなもの)である「RTK2GO」のリストに公開されていますよ!



さて、こうして基地局を復活させた私たち。一般の皆さまに使用していただくのはもちろんのこと、私たち自身もこれを何かに使わなくては!
ということで、少しずつ、動き出しています。とりあえず、まずはRTK-GPSを受信できる移動ロボットが必要だ!

なるほど、以前の記事で紹介したこのロボットにつながってくる訳ですね!



ついに再始動したRTK-GPS基地局。これを使った様々な展開について、今後も進捗があり次第、レポートしていきますのでお楽しみに!

それでは今回はこれにて!



(サンドマン)


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