2022年8月24日水曜日

屋内電気配線を引き直すぞ!(3:幹線敷設編)

どうも、サンドマンです。暑くなると、猫も夏バテ気味になるようです。

さて今回は、前回からかなり日が空いてしまいましたが、漏電対策&更なる利便性向上のために着手した、「屋内電気配線引き直し」の続編をお送りいたします!
前回の記事では、施工のファーストステップ、メインブレーカからの幹線引き出しについてお送りしました。今回はここから幹線をさらに引き伸ばしていく模様を紹介いたします!


前回の記事ではここまでの様子を紹介しました。

ここから引き続き、上の写真の左側に飛び出した配線を、手前方向に延伸するべく、施工を進めていきます!

【幹線敷設の計画はこうだ!】

メインブレーカから引き出されたVVFケーブルは全部で14本=14系統。今回の工事では、これを以下の配分で分配する計画です。
  • 1F:6系統(工作機械2、エアコン1、汎用コンセント2、その他照明等1)
  • 2F:6系統(エアコン2、汎用コンセント3、その他照明等1)
  • 屋上:2系統(エアコン1、その他1)
このため下の図のように、このポイントで1F用の6系統を分岐させます。1F用の系統はいったん中継BOXを経由させ、1F各所に延伸していきます。
一方で、残りの8系統を「幹線」として、1Fを通り抜け、階段を登り、2Fにも同様に設ける予定の中継BOXまで繋ぎます。



ここから先の幹線は、PF管5本で構成します。メインブレーカ近傍の配線に比べてスペースに余裕があり、かつ本数も少ないので、PF管の充填率にも余裕が出てきました(充填率に関しては前回の記事で説明しています)。PF管5本のうち4本には各2本ずつVVFケーブルを収めます。これで全8系統が収まりました。

残された1本はどう使うのか?と申しますと、、別途並行して進めております、太陽光発電システムによって発電された電気の送電線用として使います。
この図のように、1F階段下にある、通称「バッテリールーム」にインバータ(充電した電気を家庭用の交流電源に変換する装置)を設置し、そこで生み出された電気を送ります。先ほど説明した、1F・2Fそれぞれにある中継BOX内で、各系統に配電する電気の供給元を、商用電源(外から買う電気)/自家発電の電源 の2通りで切り替えできるようにしよう!という計画です。下図のようなイメージとなります。
(インバータについてはこちらの記事でも紹介しています!)



【1Fの幹線を敷設!】

というわけで、まずは1Fの工作室を通り抜ける幹線を敷設していきます!5本のPF管をただ壁に並べて固定してしまうと、壁の面積を無駄遣いしてしまいますし、今後施工することになる、1Fの照明・コンセント関係の配線と干渉して見栄えが悪くなる恐れがあります。そこで使うアイテムがこちら!

配管支持用のL字ブラケットダクターチャンネルの組み合わせ!


こういう形をした部材、露出した配管・配線施工部でよく見ませんか?壁面や天井に配線・配管を効率的に固定するための便利アイテムですね。
今回はコスト重視で、L字ブラケットにモノタロウのPB品を使用したのですが、適当な場所に置いておくと塗装が移る、そもそも全体的に歪んでいる・・・など、コストダウンの努力の跡が随所にみられました。まあ、固定してしまえばいずれも気になりませんので問題なしです。

この組み合わせを数個作り、1Fの壁に等間隔に固定していきます。


これを見ればもうお分かりでしょう。PF管をこの固定した部材の「上」に固定していきます。まさに部屋の空中を配線が縦断していく構図です。

配管を切断し、そこにVVFケーブルを通して、それを1本ずつここに固定していきます。VVFケーブルの通線の様子は前回の記事で紹介していますので、見ていない方は是非ご覧あれ。
施工途中の様子はこんな感じ。



ダクターチャンネルにPF管を固定するのには、専用の「ダクタークリップ」というアイテムを使ってます。



使用手順は下の図の通り。ねじ止めは一切不要で、しっかりロックできるのが便利ですね。
あ、最初にに2つに折ることをお忘れなく。(私はしばらく折らずに使おうとしていました汗)


ダクタークリップの使い方(出典:https://jumbo-news.com/5599/


うまく使うと、こんな感じで綺麗に固定することができます!
だいぶいい感じになってきましたよ。


【2Fに続く幹線も敷設だ!】

並行して、1Fから2Fへと続く階段につながる幹線も敷設していきます。
この箇所はルートが複雑で、配管の長さを正確に見積もるのが難しかったため、最初にPF管のみを仮固定して長さを見積もり → 一旦外して通線・再設置、という段取りを踏みました。

レーザ墨出し機を使ってなるべく配管が鉛直/水平になるように調整。


前回の記事でも紹介した、着脱可能な台付きサドルで、壁や天井に配管をテンポよく固定していき・・・

アクロバティックな配管の集合体が姿を現した!

天井や壁を次々と乗り移りつつ、管同士が絡まったり交差することのなく敷設することができました!我ながら素晴らしい出来!工場感が増しました。

2Fまできっちり管が到達!
この右端に中継BOXを新設します。

台付きサドルで固定しているので、PFは簡単に取り外し可能。取り外して通線して元に戻すのも楽々です!


【壁を貫通して、全線開通!】

ここまで、「1F工作室内」・「1-2F間の階段」の2区間で幹線の敷設を行いました。2つの区間は壁1枚隔てておりますので、ここを貫通し、これらを接続しなくてはなりません。

とにかくまずは壁に穴をあけます。配管5本分、計5箇所開けましょう。

壁の階段側に穴位置をけがきます。
(何回か直した跡が・・・)

この穴位置は慎重に決めなくてはなりません。穴同士の間隔は、この後この付近に設置するジャンクションボックス(配線接続用BOX)の取り合い寸法に合わせる必要があります。一方で、壁の内部構造にも注意を払う必要があります。壁内部を通る柱の部分を避けて穴位置を決めなくてはいけません。

位置が決まったらホールソーで穴をあけていきます!

できた!

壁の反対側(工作室側)も同様に穴をあけます。穴位置はなるべく同じ位置になるように、探り探り進め・・・

こっちも準備OK!


ここに配線を通していきましょう!

階段側のPF管端部にジョイントを付けて、先ほどあけた穴に差し込み、配線を貫通させます。




一方で、工作室側には配線接続用のジャンクションボックスを設置し、貫通させた配線と、工作室内の縦断した配線を引き込み、それぞれ被覆を剥いて、差し込み式コネクタで繋ぎます。

こんな感じです!

PF管とボックスとの接続には、前回の記事でも紹介した45度曲がりコネクタを使用し、屈曲を緩やかにしました。

少々イメージが湧きづらいと思うので、参考までに配管の構造を図示しておきます。なんとかなってよかった・・・




【最後にメインブレーカに結線!】

ここまで施工が完了したら、今後の配線接続に備えて、配線をメインブレーカと仮接続していきます。

ご覧の通り大量に伸びた配線を・・・

こんな感じで接続!

メインブレーカは14系統、新しく敷設する配線も14系統。余裕はありません。ガレージを使いながら工事を進める都合上、当面は既設の配線を生かしておく必要があります。
そこで、既設配線の全系統を1系統にまとめてブレーカ1個と結線、残り13個のブレーカを新設配線に割り当てました。1系統溢れてしまいますが、それは後日の接続、ということで。




さて、いかがでしたでしょうか。電気配線の引き直し工事、いよいよ本格的になってきました。ここからは、各フロアの末端の配線類をコツコツ接続・固定していく作業となります。

ここから先の道のりもかなり長かったのです。続きはまた次回!


(サンドマン)


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