最近自作したCNCフライスが、まるで自分の分身のように感じてきている...どうもMr.Hです‼
自動化に対して抵抗があった、ひと昔の自分がばからしく思っちゃいますね♪
さて,これまでの記事では、ジェットエンジンの設計に欠かせない熱サイクルや、効率の計算について触れてきました。今回からはより具体的なお話として、出力(馬力)、回転数などの諸元をどれぐらいにするのか、決めていく過程を説明したいと思います。
さて、ここで1つ問題です。重量2000tの大型タンカーのディーゼルエンジンと、重量3.2tのスペースシャトルのエンジン(SSME)、どちらが出力が大きいと思いますでしょうか?
答えは...どっちもほぼ同じです‼で10万馬力です‼
2つのエンジンの諸元を整理すると…
大型タンカーのエンジンは…
- レシプロ式エンジン(シリンダーの上下運動で駆動する)
- 重量2000t
- サイズはおよそ2階建てのアパート
- 最高回転数はおよそ100rpm
一方、スペースシャトルのメインエンジン(SSME)は...
- ターボポンプ式エンジン(高速で回転するインペラ「プロペラ」で駆動する)
- 重量3.2t
- サイズはおよそ小型のトラック位
- ターボポンプ最高回転数はおよそ25000rpm
2つのエンジンを比較してみると、出力が一緒なのに、諸元が全然違うのですね。さて。ここで、出力、サイズ、回転数、そして駆動方式にはそれぞれ何らかしらの相関があるのでは?ということに何となく勘づきませんでしょうか?(もし、感覚的に感じている人はエンジニアとして素質があります‼)
実は、昔の人も同じことを考え、これら4つのパラメータを”正規化”し一つの表にまとめたところ、驚異の事実が分かったのです‼
デデン♪
さて、今回はここまで、Ns-Ds線図の登場まで長々と説明してしまいましたが、設計においてはこのように諸元を具体的に”定量的”にすることが超~重要なのです‼(すでに、気づいている方、ありがとうございます!)
そして皆さんに知って欲しかったのは、”適当な勘”ではなく、Ns-Ds線図のような様々な”定量化された勘”が世の中には存在する、ということ。設計するときには、”適当な勘”ではなく、できれば”定量化された勘”を駆使してほしい!実は、これが今回記事の裏の趣旨となります。
それにしても過去の偉人は凄いですよね!そんな方々の英知を使わないのはなんだかもったいないし、なんだか可哀そうですよね...
以上
Mr.H
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