どうも、コロナ太りがやばいです。サンドマンです。
さて今回は、久々の更新となります、メンマ作り企画の続編です!
昨シーズンは失敗に終わったこの企画、今度こそは!!と、シーズン2に突入しました。原料の竹の入手&仕込みの模様は、先日の記事で紹介いたしました。(おなかもんさん、執筆ありがとうございました!!)
先日の仕込みの様子。
今回は、前回の記事(第7話)でちらっと話に出てきた、「竹の硬さ計測」の件です。
この話は、本企画のブログ第6話でメンマ作りが失敗した要因分析の際に出てきた、「竹自体の硬さ」に関する考察に端を発します。この時に参考にした記事(龍谷大学里山学研究センター2015年度年次報告書の論文)を再度引用しますと、
「初期硬度30(※)以下であれば、どの処理でも十分に軟化可能である」(※)置針式、デュロメータGS-752GタイプDO、テクロック
とのことのようで。「実際のところどうなのか?」を検証してみることにしました。今回はその記録を綴ります。
冒頭で断りを入れておくと、正直、硬さ計測がうまくいったかは、いろんな意味で微妙です。あまり期待せず、気楽に読んでみてください。
【そもそも硬さってどう測るの?】
硬さとは何かをざっくり説明すると、「物の表面の一部に力を加えたときの、変形のしやすさ」と言えると思います。しかし、表面の一部に力を加えたときの挙動は、材質によって様々です。あるものは割れてしまったり、あるものは凹んで元に戻らなかったり・・・。このため、長さや重さのような、硬さを測る唯一の指標は存在しません。硬さの測り方には様々な方式があります(ショア、ビッカース、ブリネル、ロックウェルetc・・・・)。それぞれの説明は他サイトに譲ります。例えば以下をご覧ください。
今回は上で紹介した論文に倣い、デュロメーターを使って測っていきましょう。
写真下側にごくわずかに突起が出ているのが見えるでしょうか。この部分はバネ付きの押針になっています。下の図に示すように、押針を対象物に押し付けたときに、対象物からの反発力でどのくらい押し込まれたのか?を測る、というわけです。
押針の先端形状には様々な種類があり(10種類以上)、対象物の硬さなどによって使い分けます。上記で紹介した論文では、タイプDOを使っていましたが、入手性の都合から、今回はタイプAを使います。異なる先端形状のもので測った結果どうしの対応関係は、厳密ではないですが存在します(下図)。論文では、タイプDOで初期硬度30以下ならOK、と述べられているので、換算するとタイプAでは50以下ならOK!ということになりますかね。
【早速測ってみよう!】
おなかもんさんの記事で紹介した仕込み作業から数日後。自宅にて、残った竹の仕込み作業に取り掛かりました。
しかしながら数日後にやったのがまずかった。一部腐敗が進んでいたのです。結構竹って足が早いのね。。。。(まあ野菜と考えれば、そんなもんか。)もはや使えなさそうな部分は廃棄しました。。。おなかもんさんからもらった一番硬い部位も、心持ち柔らかくなっているような気がする・・・こりゃダメだ。。。
というわけで今回は、仕込み前の竹の中から、硬さが違いそうないくつかの部位をPick Upし、硬さを測ってみることにしました。計画変更です。
まあ、この時点でこれらの竹も、とれたての状態に比べたら柔らかくなっている気がしますが・・・(泣)
今回の計測対象はこちら!
似たような場所から取った部位のものを5つのグルーピング。
今回は、各グループから2本ピックアップし、それぞれについて外側の面から無作為に4箇所選び、硬さを計測することにしました。(#1に限り、同じ竹を2回使って測る。)
測定する際の各種条件(押し付けて何秒後に測るのか、統計処理方法)は、素材ごとに規格(JISなど)が定められていますが、流石に竹に関する規格はなさそうです。
ということで今回は、約3秒かけて押し込んでいった際の、最大値を採用することにします。
こんな感じで測る。
「ゆっくり押し込んだ際の最大値を測る」とした理由は、押し付ける過程で、押針が竹に刺さってしまうからです。厳密ではありませんが、下図のようなイメージです。押針の形状を別のものにしとくべきだったかなあ。。。
測定結果がこちらです。結構ばらつきが大きそうです。
また、平均をとると、穂先の部分のグループ#5を除き、さして差はなさそうな印象です。
なお、測定結果のまとめ方としては、どちらかといえば平均値よりも中央値の方がよく使われるらしい。(←じゃあ何で測定回数を偶数回にしたんだよ・・・)
とりあえず箱ひげ図も書いてみた。
縦軸は指示値。箱中央の線が中央値、×マークが平均値。
今の結果からはまだ、あまり考察できることはなさそうですね。加工前後で比較して初めて、いろいろな発見がありそうです。いずれにしても、測定値はいずれも50を下回っているので、きちんとしたメンマに加工できる期待は大、ということになりますか。。。
なお、先に紹介した論文では、加工後に硬度が10(タイプDO。タイプAに換算すると18くらい)以下になったらメンマとして加工できた、と判断しています。もう18を下回っているものも結構あるな、これ。数日間置いたせいで、竹が軟化しているだけかもしれないけど。
あとはいつも通り仕込みです!
小一時間煮込んで・・・
タッパーに入れて、塩水に漬ける!
計測のサンプルに使ったものはタッパーを分けて、
後でわかるようにしておきました。
【硬度計の取り扱いには注意!】
さて、ここで一つ注意が。硬度計を計測に使用した後にしばらく放置したところ・・・
押針が錆びついて動かなくなった・・・(泣)
濡れたものを測定することを、それほど考慮してないですよね、これ。
何とか直そうとしましたが、どうにもならず。。。後で買い直さざるを得ませんね。。。
みなさまどうぞご注意ください!(←真似する人なんていないですかね)
次回は、漬け込みが完了した後の模様をお伝えすることになるかと。硬さはどれくらい変化しているでしょうか・・・!?
ご期待ください。ではではー!
(サンドマン)
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